豆じゃないのだ

タイで、３歳の女の子を誘拐して物乞いをさせていた夫婦が逮捕されたそうです。
「子どもの物乞いは“稼ぎ”がいいから」と供述しているとのこと。
実はタイでは似たような話をよく聞きます。

あるとき白布を巻いた片足を横に投げ出して座り、その前には松葉杖、ひたすら頭を下げ続けるおじさんの物乞いを見ました。
デパートが集まる繁華街の歩道橋の上でした。ぼくはその近くのタイ語学校に通っていて、授業の前に見かけて、２時間の授業を終えてさっきの場所を通りかかると物乞いおじさんもちょうど帰るところでした。

おじさんは松葉杖を片手に抱え、階段をスタスタ軽い足取りで降りていきます。別に悪びれる風もなく、照れくさそうにするでもなく、ごく自然に。
松葉杖は効率よく稼ぐための小道具だったわけで、あまりに潔い開き直りっぷりが笑えました。

冒頭の逮捕された夫婦によると、多いときは月に１０万バーツ（３０万円弱）も稼いだそうです。
ちなみにぼくが住んでたアパートの家賃は３５００バーツでした。
ぼくも試してみればよかったと思います

「一般市民と同じ生活レベルでいよう！」という建前上のテーマを掲げ（実際は単純に節約してただけ）、使うのはもっぱらバスでした。写真は老朽化が限度を超えたために去年廃止されたミニバス。３年前はそこらじゅう走ってたのに…
夜の車内はちょっと幻想的で好きでした。夜でも暑いけど。